sungenのイラスト練習ブログ

デジ絵練習や小説関連のブログです。オリジナルWeb小説のイラストなど。二次絵は刀剣乱舞がメイン。鯰尾多め。




【過去記事2016-02-25】今こそ【夢幻紳士】について語ろう。①マンガ少年版

こんばんは。サンゲンです。夢幻紳士シリーズについて語ります。

第一回目は『夢幻紳士 マンガ少年版』

撃つと動く!という、今の時代の人にはサッパリ(と言うか私もサッパリ)おもしろさが伝わらないが癖になる…ってことも無いフレーズが印象的。

 

そもそも夢幻紳士って?

雑に説明します。

《新装版》夢幻紳士〈マンガ少年版〉 (ソノラマコミック文庫)

《新装版》夢幻紳士〈マンガ少年版〉 (ソノラマコミック文庫)

 

 

 

高橋葉介先生が現在も描いている怪奇漫画。もはやライフワーク。

今は新装版が大体出ています。…本当にいい時代が来たものです。はまった時に全然無くて探しまくって集めたのはいい思い出。

主に戦前の日本を舞台に、少年・青年探偵(この探偵設定、まるで生かされてないけど困った時?にはこの設定で話が進む。自分で『少年探偵夢幻紳士だ!』と名乗った事もある)夢幻魔実也が、怪奇的な出来事にひたすら出会う。

夢幻は霊力がバリ強いのでほぼ負け無し。解決。青年版はたまに美人とか未亡人とか熟女をごちそうさま。

 

主人公の夢幻はシリーズによって年齢・設定が違います。

 

主人公…夢幻魔実也

一応、探偵を自称している。紳士と言うだけあって、黒スーツがトレードマーク。

黒いマントと魔法使いの帽子(山高帽)を装備することもある。長めの黒髪でとても美形。

ええい!詳しくはこちらで。

夢幻紳士 - Wikipedia

 

 

高橋葉介先生の夢幻紳士、シリーズをざっと説明

〈結構過去の作品〉

■『マンガ少年版』

■『冒険活劇篇』

■『OVA』…これはニコ動にあって感激した。テーマ音楽は秀逸。戸田恵子さんが声当ててる…!漫画じゃないですが一応入れておきます。

■『怪奇篇』

■『夢幻外伝』

----------

〈最近の作品〉

■『幻想篇』『逢魔篇』『迷宮篇』

■『回帰篇』

■『学校怪談』…ゲストでごくたまに登場。

 

このあたりが一応、夢幻紳士の核となるシリーズです。

他にも近年の短編とか色々あるのですがそれはウィキ見て下さい。

 

 

え、なんか多い。興味はあるけど、どれから見れば良いの?

「最近の作品から読んだらいいのかな…???分からない。大きいサイズのコミックスが本屋にあったし、試しに買ってみようかな…」

と言う方、ちょっと待って下さい!!

 

私が個人的に初読みにおすすめするのは、今回のタイトルにある『マンガ少年版』です!

物語の完成度で言ったら、夢幻が青年バージョンな怪奇篇とかが一番だと思いますが…、まず初めにマンガ少年版を読めば間違いない!

何が間違いないのかというと。

漫画少年版の画風・作風が好きになれたら、あなたは間違いなくハマれる。

と言う、試金石的な感じだと思うのです。

発表も1982年とかなり前なので、絵柄も今とは若干…いや結構タッチが違います。

むしろ今より繊細で書き込み凄い。とても白黒の画面が綺麗。

筆の違いとか、あえて変えている部分もあるそうですが…。初期の絵柄は、本当に少年の夢幻が可愛い。

一冊に纏まってて読みやすいと言う事もあり、とってもおすすめです。

 

あ、同じ少年ぐらいの年齢設定でも、『冒険活劇篇』はぜったい初めに読んではいけません。

なんせ、スチャラカ篇と言われるくらいにはっちゃけてますから…。

いきなり読んだら、夢幻紳士に対するちょっとおかしな?ある意味正しいイメージが付くこと請け合い。

別に、何から読むかなんて、その方の自由ですが…やっぱり、導入は格好いい夢幻紳士がいいと思います。

その点で行けば、ピカイチイケメン度を誇る『怪奇篇』でも良いのですが…私は夢幻紳士、と言うシリーズの基本テイストが一番出ているのが、このマンガ少年版だと思います。

まあ、一番古いから当然と言えば当然かもしれないですが。

 

マンガ少年版を言葉で表すなら。

 

怪奇、魔都、事件

 

そんな感じです。推理はしません。犯人は、実はもうつかまえてあるのです。

事件に無意味な猟奇テイストがあるのもうれしい。あんまり怖くない。

ちなみにこの猟奇テイストは怪奇篇、夢幻外伝ごろになると→心霊テイストに変わっていきます。

そして現在は→幻想テイスト

 

私はたまたま、マンガ少年版から手に取りました。

怪奇篇を探してたんですけど、結果的に凄く良かったと思います。短編も狂ったように集めてしまった…。

もし他のシリーズを始めに見てたら、どうだったんだろう…、ここまで好きになったかな?

やはり夢幻紳士シリーズに対する印象がちょっと違ったのでは無いかと。

 

折角なので、一話ごとの感想。

朝日ソノラマ版です。あれ…画像…。

 

絵物語・遊鬼塔の怪人

巻頭にいきなり絵本風の物語。小説&イラストという感じ。

多分、昔っぽい雰囲気を出したいと言う狙い??

この遊鬼塔ってネーミングは良いと思う。内容も活劇っぽくて結構好き。

 

■顔泥棒

記念すべき第一話。そんなに怖くない内容のハズなのに、絵柄にとても新鮮味があるせいか怖く感じる。ブラックユーモア的。

表紙が何気なく格好いい。点描とか。

 

■使い魔の壺

杏仁はかわいい。高橋先生の描く少女の基本パターンの顔。かわいい。

少年の魔実也はとてもおちゃめ。

 

■青蛇夫人

短めの話。悪い夫人モノ。

私は猫夫人の方が好みかな。あの少し細い感じが良い…。

 

■夢幻少女

この回のヒロイン桜子は、めっっっっちゃかわいい!杏仁もいいけど。

那由子くらいかわいい。幸薄いの好き。

 

■案山子亭

私がマンガ少年版でたぶん一番気に入ってる話。

筋とか舞台設定とか訳わからないけど、とても夢幻紳士してる。あの馬のへたり方は何か衝撃だった。むしろ何で馬に乗ってるの?そういう表現を含め、とても漫画らしい話。

『いや、日本人だ』

と魔実也が堂々と言うコマでいつも「あれ!?日本人だったの…?」と衝撃を受けてしまう。…日本人ってこれでよかったっけ?何か違わない??

食事してる所とか、ベッドで寝るとき顔に帽子のせるとか。そういう些細な描写がとても好き。さりげない工夫?で難を逃れるのもいいと思う。

 

■亜里子の館

この回はコスチュームが珍しい。掲載雑誌が違うせいなのか眉毛太め。

表紙のアリスはかわいい。本編中の亜里子はたくましい。

 

その他一緒に入ってる話

■アン

『アン』はいつ読んでも、とてもクレイジーでカッ飛んでる。

 

■クレイジー・アン

うん、クレイジー

スプラッタぽいけど、絵柄のおかげでグロすぎずに読めていい。

 

■骨

この女性、ちょくちょく出てくるような気がする…。 再録とかで見慣れたせいかな?

ちょっと怖い話。

 

 

ちなみに、夢幻紳士シリーズで私が一番好きなのは、夢幻外伝の夢幻さんだったりします。微妙に生活感があるのがいい。また夢幻外伝について記事にするときに書きます。

夢幻の好き順だと…

『夢幻外伝』→『幻想篇』→『マンガ少年版』『逢魔篇』→『冒険活劇篇』

→『怪奇篇』『煙童女』の夢幻さん→『学校怪談』→『回帰篇』『迷宮篇』

という感じかな。※順番付けましたがどれも同じくらい好きです。

 

あ、短めでも、一応全話に感想書こうと思います。

 

 

 と、こんな感じで。気になった方は買ってみて下さい。

マンガ少年版は一冊で済むので楽です。

…好きになってしまったら全部集める事になると思いますが…。

ああもう短編一話ごとについても語りたい。

 

またいつか②書くと思います。次は…冒険活劇篇かな。